●骨髄移植後の経過

●粘膜障害

移植後すぐには高熱が出ることもなく過ごしていましたが、やはり(前処置で)白血球が無くなることによって起こる粘膜障害が出ました。友紀野の場合は、消化管にはあまり強く出ず気道や口内炎となって強く出ましたので呼吸が苦しそうなのが見ていて辛かったです。
日記(Day 1 〜 Day 7)

●疼痛、生着の兆し

粘膜障害からくる疼痛緩和のために痛み止めからモルヒネの持続点滴に変りました。痛み止めはしているのですが、それでも痛いようでそのせいか酷く怯えていました。何をされるのもイヤイヤでかわいそうでした。2週間目くらいには白血球が300程度まで増殖し生着の兆しが見えてきました。
日記(Day 8 〜 Day 14)

●GVHD始まる

GVHD(移植片対宿主病)が起こり始め下痢が酷くなっていきました。そのため、パルス療法というステロイド剤を用いた治療が行われました。
日記(Day 15 〜 Day 21)

●サイトメガロウイルス、無菌室開放

サイトメガロウイルスが陽性になったことが分かり、ホスカビルという抗生剤を使うことになりました。保険が利かない薬でしたが必要なものなのでお願いしました。免疫抑制に使っているステロイド剤(プレドニン)の副作用で感情の起伏が激しく、泣いたり怒ったりと大変でした。好中球が順調に回復しDay 26には無菌管理(ランクA)を開放になり、Day 28には準無菌管理(ランクB)も開放になりました。
日記(Day 22 〜 Day 28)

●気管支炎

せきがだんだん酷くなってきました。気管支炎とのことでした。好中球はさらに上昇し1000を越えるまで回復しました。食欲も戻ってきてだんだんといろいろ食べられるようになってきました。お気に入りのタカナシのプリンをよく食べていました。ステロイド剤(プレドニン)の副作用でムーンフェイス(顔が丸くなる)が進んできました。ステロイドはいろいろな副作用があって早く減量できればと思っていました。
日記(Day 29 〜 Day 35)

●痒み

GVHDによる痒みが酷くなってきました。塗り薬(リンデロン)をこまめに塗っていましたが、首筋や背中、お腹などが特に痒いようで夜、寝られないようでした。血小板が大分回復してきて、輸血も回数がだんだんと減っていきました。精神的にも落ち着いてきました。サイトメガロウイルスがまだ根治できないのでホスカビルの点滴が続いていました。
日記(Day 36 〜 Day 42)

●お兄ちゃんと面会

GVHDによる痒みは収まらず、塗り薬に加えて内服の痒み止めも処方されました。2東病棟の中を散歩できるようになりました。友紀野は最初とまどっていましたが、お気に入りの消防車にのって廊下を行ったり来たりできるようになって嬉しそうでした。お兄ちゃんと病棟の入口のガラス越しに久々に会って、とってもとっても嬉しそうでした。
日記(Day 43 〜 Day 49)

●病院内のお散歩

痒みは続いていましたが、全身状態は随分と回復して、2東病棟の中では一番元気といわれるくらいになりました。血小板も回復し輸血の必要もなくなりましたが、免疫抑制剤(プログラフ)の点滴が続いていましたので、まだ外泊は出来ませんでした。人気が少なければ2東病棟から外(ただし病院内)に散歩に出ても良いということになり、ロビーで兄妹3人そろってジュースを飲んだり散歩したりして、とても嬉しそうでした。
日記(Day 50 〜 Day 56)

●いよいよ外泊

免疫抑制剤(プログラフ)を持続点滴から経口内服に切り替えました。血中濃度を保つことが大切なので、時間を決めて内服する必要があります。サイトメガロウイルスもようやく陰性になったため、週1回のγグロブリンの点滴をのぞいて、めでたく点滴がなくなりました。そしてついに外泊の許可が出ました。おうちで過ごせることは本当に嬉しいことでした。
日記(Day 57 〜 Day 65)

友紀野のタンポポ畑
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