●骨髄移植日記(Day 8〜Day 14)


●Day 8  by お父さん

16:40頃、病室に到着。ピングー2と3を買ってきたのでアルコールで消毒していると、部屋の中のお母さんからビデオを指さして同じものを買っていたと笑われた。なーんだ、失敗失敗。開封してないほうを取り替えてもらえるかな。
入室。友紀は昨日までと比べて少し楽そう。お母さんに絵本を読んでもらっている。午前中の利尿剤で300ccどっと出たとのことですっきりしているのかもしれない。むくみが減った。顔も少しすっきりした感じに見える。
日中は熱もあまり出なかったようだ。レペタンの定時点滴の量を昨夜から増したとのこと。それで楽なのかもしれない。口の中の粘液もあまりたまっていない。飲み込めているようだ。16:00のファンギゾンも済ませていたので、お母さんと交代後はオムツ、歯磨き(綿棒を気に入っている)、お着替えくらい。あとは熱を測るくらい。
ピングー2を見せる。じっと見ている。18:00頃から熱が上がり始める。38〜39℃ある。準夜はHさん。下熱剤とソセゴンを準備してくれる。ソセゴンは今日はいらなそうだ。
氷枕を替えてもらいパジャマを着てオムツを替えて落ち着いたのか、19:00には友紀寝てしまった。夕方から時々、「ふぇ〜ん」と泣いていたが、ぐっすり眠っている。ファンギゾン吸入は22:00のレペタン後にしますとHさんより聞く。任せて帰ることにする。
T先生によれば、顕微鏡下では、白血球が20−30個出てきているとのこと。少しずつ造血が始まっているようだ。今日はモノサイトが出ていたらしい。単球だ。「源病のものではないと思います。」とのこと。よかった。生着しておくれ。

●Day 8 part2  by お母さん

昼のこと。12:30頃、病室に入ると眠っていた。唾はたまってないし、呼吸も楽そう。眠らせてあげようと声をかけなかったが、10分くらいで目を覚ます。ピングー2を買ってきたよ、と見せたが、「ぎゃぁ〜〜」と怒っている。眠いのだろう。不機嫌。ピングー1をつける。少し見ていたが、何かとすぐ怒る。眠さと痛さのせいか、すごく不安定な感じ。涙を拭かれるのも嫌がる。ひどく怯えている感じ。
そのうち、私がアルコール綿を取ろうと引出しのほうへ行くと、怒って泣き出し、手がつけられなくなる。「どうしたの、痛くて泣いてるの?」と何度もたずねるが返事はなし。あまりに泣くので、痛み止めをしてもらうべきか?と思い、Yさんに来てもらったが、更に泣く。
丁度そこへシーツ交換に、別の看護婦さんといつものおばさんが現れた。「抱っこしようか」と言うと、いやいやと大泣き。しばらく説得したり、寝かせたまま替えようかと相談したりしていたが、どうしようもないので、嫌がって怒る友紀野を無理矢理抱っこする。看護婦さんたち手早くシーツを替えてくれる。抱きかかえたまま椅子に座ると、友紀野、自分でひざのほうに移動、お座り。泣き止んだ。少し落ち着いた。でも、時々震えている。痛さのせいで、何かされるのが恐くてたまらないのだろう。
シーツ交換が終わり、気になっていた氷枕のタオルも替えてもらった。その間、ずっと膝の上に座っていて、だいぶ落ち着いたようだ。ベッドがすっかり気持ちよくなったので、「ねんねする?」と聞くと、小さくうなずく。私はもう少し抱っこしていたかったけど。ベッドに横になると、タオルをかけて、友紀も、さあ、できたできたって感じ。少しゆとりが出てきた。よかった。
今日の昼の担当は、はきはきしたかわいい看護婦Tさん。友紀も慣れている。「私が見てても辛いのに、ご両親はもっと辛いんでしょうね。」と看護婦さん。
3時頃休憩に出る。「トイレ行って来るね。すぐ来るからね。」と言うと、友紀「といれー」と言って、どうぞ行ってらっしゃい、といった様子。安心して出る。4時前に痛み止めが入る。友紀、さらに落ち着いてきた。「いたくないー、だいじょうぶー」と自分から言う。看護婦さんに伝えると、「ああ、よかったー」と安堵した様子。
ファンギゾンもがんばって飲む。辛そうだけど、「ふぇ〜」と言いながらがんばる。その後「絵本読むー」と言うので、どれ読む?と本のかごを持ってくると、「だんごむしー」。読み終えるとすぐに、「おとうさんとさんぽー」。ああ、ずいぶん楽なんだな、と感じる。本当によかった。昨日は辛そうだった。また終わるとすぐ、「どこんこ は・りー。は・りー よむ。」読み始めるとすぐにお父さんの姿が見えた。

●Day 9  by お父さん

昨夜から蒼ちゃんの具合が悪い。吐いてぐったりしている。夏風邪か?今日からの幼稚園はお休み。ヒロ小児科へ連れていく。お母さんが蒼ちゃんの看病のため出られないので私が早めに病院へ行くことにするが、会議が長引いて結局16:00頃になってしまった。
昼の担当はYさん。友紀野、少し機嫌が悪い。15:00からレペタンが入っているとのことで眠いのかオムツ替えも嫌がる。なだめながら替える。16:00の薬をYさんと励ましながら飲ませる。友紀がんばって飲む。「うがいはどうしてますか?」とYさんに聞かれたので「綿棒で歯磨きが気に入っているようなのです。」と答えた。
友紀、「めんぼー」と言うので持たせる。しばらくやっていたが、「くちゅくちゅぺする?」と聞いてみたら「やる」というので、起こして座らせる。イソジンの入ったカップを渡す。ガーグルベースにペをさせる。友紀は座るのもフラフラ。カップを持って口に持っていくのもガタガタする。薬のせいかもしれない。でも、最後までやり、少しは口の中がさっぱりしたようだ。バスタオルやシーツカバーにイソジンがこぼれたので交換する。Yさんが「見てましたよー。上手だねー」と言ってくれる。友紀、落ち着いてビデオを見る。
夕方からレペタンに替わってモルヒネになる。既にレペタンの投与量は大人と同じにまでなっているので切り替えるとのこと。アルブミンも投与する。利尿剤とあわせてむくみを取るのに効果があるらしい。
友紀、顔や頭、足が痒いようだ。夕方から熱が上がってくる。39.7℃ある。それほど苦しそうではないが、「おてて、あったかいー」と何度も言う。「こおりまくらー、つめたいー」とも。「あつい?寒い?」と聞いても「きるー」としか答えないので、バスタオルをかけておく。
ピングー3を見た。「ピングー、ピンガー、だねー」とか割としゃべっている。利尿剤をいれた後はたくさんおしっこが出る。モルヒネになってしばらくしてから「痛くないー」と言っていたので楽になってきたのかな。眠そうにしているが20:00近くなっても寝ない。もう少しで寝そうな感じになったので、ピングーを見せておき帰る。
今日は白血球モノサイトが40個くらいだそう。先生が「着実に増殖力がついてきていますね」と言っていた。白血球が増加し始めたせいかもしれないとのことだが、粘膜障害が口内から少しのどの奥へ移ってきたようだ。ガラガラやっていた昨日までと違い、ゴロゴロといった感じになっている。粘膜の成長力が戻り始めると厚みが増してくるのでその分、分泌物が増えてしまうらしい。血小板は2万まで下がったので輸血となる。

●Day 10  by お父さん

私の妹の綾乃、ももちゃんが名古屋から来てくれる。『おかあさんといっしょ』の収録(NHK)に参加するためだ。(あたったらしい。すごいね。)
友紀野はまだパジャマのお着替えもできていない。お風呂もだめで、アブちゃんもかえられない。体重も計れない状況。看護婦さんが「お父さんが来たら体重はなんとしても」と言っていた。とりあえずお着替え。確かに機嫌悪い。でも泣きおこりながらも「おっきー」と言うので、起こして脱がせ体重計へ、その後お着替えする。モルヒネが効いていないのかもしれない。昨日の夜から増量しているらしいのだが。
脱がせたときに背中全体に赤いぶつぶつが出ている。GVHDが始まったようだ。手のひら、顔にも少し出ている。「これからが正念場です」とT先生。なんとか軽く収まって欲しい。
氷枕も換えてもらい、ゆきは少し落ち着いた。アンパンマンのシール絵本とアンパンマンのビデオ、だんごむし絵本、と、少しは遊べた。アンパンマンのシール絵本の中に食べ物がたくさん出てくるのだが、ゆきが「食べたーい」というので、ポカリ飲む?と聞いてみたら、飲むと言うので入れてくる。一口だけだが飲んだ。おお、すごい。16:00のファンギゾンはかなりイヤがったが飲んでくれた。熱は39.4℃あったのが、夕方には37度台になった。抗生剤、熱さましが効いたようだ。
ピンクのタオルを掛けて、足には白タオルケットを掛けておかないと、暴れて泣く。落ち着かせようとピングーを見せる。おしっこが少ない。大丈夫かな。今日は歯磨き(綿棒)もイヤがってあばれる。準夜はあのしっかりしたかわいい看護婦さんだが、しょうがない。(コップでくちゅくちゅぺは受け付けなかった。)私が押さえつけて綿棒で歯をみがく。ゆき、手を払いのけて暴れるが、なんとか無理やりやる。ゴメンネ。その後の吸入は、ゆき、自分で持ってやってくれる。蒸気が出にくくなると、手で持ってポンポンたたく。よく見てるね。
17時頃から「おなかイタイ」と言っていたが、「大丈夫〜」と言ってみたりする。きばっていることもあるが、結局便は出ない。3日目なので便秘状態のようだ。Hさんが「便秘になる子もいることはいましたけど、珍しいです。普通は水便で、荒れて大変っていうイメージが強いんですけど。」と言っていた。
19時頃、ゆき半分寝ている。T先生、今夜からもモルヒネを20ml/h→30ml/hにしますとのこと。ゆき、がんばれ。「こんなに早くGVHDが出始めるのは、骨髄の立ち上がりが早いからですか?」と聞いてみたが、先生は「こんなもんです。」とのこと。看護婦さんは早いと思うって言ってたけど。
明日、Day11のメソトレキセート(MTX)が入る。と、また粘膜障害が出るらしい。今日はのどの奥でゴロゴロした感じがあったが、またガラガラになっちゃうのかな。軽くすんでほしい。

●Day 11  by お父さん

綾乃、ももちゃん、そうちゃん、なつ、お母さん、全員で病院へ。綾乃にナースステーションからゆきを見てもらう。次はいつ会えるかな。お母さんが様子をナースステーションから見る。ゆき、足にもGVHDの皮膚症状現れている。
行きがけに、2東の、前の婦長さんとバッタリ会った。「今日で10日目でしたよね。」と言われる。一日違うが、よく状況を知っておられるのに感心する。「GVHDも少しは出てもらわないと病気をやっつけるためにはね。」とT先生から聞いていたことを婦長さんからもアドバイス頂く。励ましていただけてありがたい。
ゆきは今日、ポカリをたくさん飲んだらしい。売店にあわてて買いに行く。綾乃が支払ってくれる。昼の看護婦さんによれば、自分で抱えてゴクゴク飲んだとのこと。後で先生に聞いて分かったが、それで少しむくみが増したようだ。おしっこが少ないので。
ゆきは今日も機嫌が悪い。何でも「イヤイヤ」と大声でわめく。両手をバタバタさせ、足もキックキックでわめく。今日もパジャマのままだった。体を拭くのも、お着替えも体重計測も、看護婦さんはできなかったらしい。「お父さんが来たら」と待っていたようだ。とりあえず落着くのを待つが、15:00になってもNGなので、しょうがなく無理やりやる。わめいているが「おっきー」というので起こす。ゆきは慌てて脱いだり怒ったりで、落着かせようとしても、更に怒ってしまうが、とにかく全部脱がせてお湯で体を拭いてもらう。途中から僕がやる。乾いたタオルで拭くと、ゆき、少し落着いてきた。「アブちゃんー!」「ズボンー!」と大声で泣きわめいているのに合わせて、なだめながら体重計に乗せ、新しいパジャマを着せる。もう洋服はあきらめた。どのみち夕方にまた着替えさせるのかと思うと気が重いので、もうパジャマだ。
この時もオムツはぬれていない。おしっこが少ないようだ。イソジンうがいは今日もだめ。綿棒を渡すと怒る。薬杯にイソジンを入れ綿棒を入れておき、新しいのを出してやると、やっと自分で歯磨き。その前までは僕が無理矢理やったが、結局しばらく自分でやっている。気がすむまでやらせる。「おしまいー」と言うのでやっと片付ける。これの前に14:00の吸入で、ゆきに持たせてやっていたのだが、うまく出来ていたのに終わりと片付けたら「まだー!」「まだー!」と大泣き大暴れしていたので、綿棒は気の済むまでやらせた。ファンギゾンも、何かの粉薬も「にがいー!」「にーがいー!」と怒っていたが、飲んでくれる。
夕方、とにかくなにもかもイヤなので、ピングー見る?と聞いても「イヤー!」しばらくほかって(放って)おくことにする。ひとしきり大泣き大暴れさせた後に「ピングーやってるよ、見てごらん!」と大声で話しかけると、やっとTVを見てくれるが、すぐ大泣き。こんな繰り返しで18時頃まで、アイスノンを取り換えて(これも大暴れだったが)、ゆきの最後の砦のピンクのタオルを掛け直してやって、少し落着く。寝そうになる。先生が利尿剤を入れて行ったので、15分くらいしてオムツ交換。やっと210g出る。
準夜はYさん。落着いてきたゆきは、半分寝ている。19:15頃、お願いして出てくる。
先生曰く、WBCが300くらいになっていますとのこと。確実に増えている。解熱剤で36度台まで下がるようになってきたのも、WBCが増えてきたおかげとのこと。
GVHDによる皮膚のポツポツはかなり増えた。背中、おなか、てのひら、足、顔、左手薬指は皮がむけている。モルヒネのせいか痒がるので、首元とIVHを守るために、アブちゃんをパジャマの内側に付けるが、ゆきが怒って「とるー!とるー!」なので取る。熱は下がっている。少し顔色が黄色に見える。看護婦さんには伝えたが、寒いのか?ゆきは「つめたい いいー」と言っているのでいいのだが…。

●Day 12  by お父さん

そうちゃんは午前中幼稚園、昼に帰ってきて、午後は綾乃に見てもらう。ももちゃんと遊んだかな。なつは保育園。綾乃はおなかが大きいので大丈夫だったかな。いろいろ面倒掛けて申し訳ない。
いつものように16:45頃病棟へ。階段でT先生と出会う。今日の様子、状態を聞く。WBC225、上がってきている。うまく生着してほしい。
ゆきは今日も、朝のお着替え、お風呂、体重計測はNGだったらしい。お母さんに抱っこされて体重を計ったとのこと。吸入器に執着していて手放さない。ポンプを止めると大泣き。怒ってしまい手が付けられない。オムツ換えも「こわいー」「こわいー」。怯えている。
何か欲しい?と聞くと「ポカリー!」持ってくるね、と言うと、「のまないー!いらないー!」何もかもがイヤになっている。吸入器は無いと心のバランスが取れないようで、仕方がないのでずっとつけておく。ポンプが熱い。壊れたらどうしよう・・・。先生は、「珍しいね。普通吸入は嫌がって大変なんだが。」二回目は「まだやってるの?ガンコだね。将来大物になるね。」ゆきはマスクの中で、「どんこ(どろんこ)ハリー」「もけらもけら」「だんごむし」と次々絵本をリクエストする。とにかくその通り読んであげる。だんだん眠そうになってきたので、ビデオを消して、暗くする。19時前には吸入器を抱えて寝る。そーっと片付けてしまう。
足がGVHDとモルヒネのせいか痒そう。軟膏を塗ってもらい、アイスノンをあててもらう。痒みが治まればよいが。結局、うがいをさせることが出来ずにOさんにお願いして部屋を出た。利尿剤が入るはずなので、後でオムツ換えとうがいをやってもらうことにする。吸入が20:00にあるので、また手放せなくて大泣きするかもしれないな。Oさん、よろしくお願いします。
先生は「朝よりも皮膚のGVHDは薄らいだ感じです」と言っていた。「肝臓は少し遅れて出ますが、ビリルビン値は大丈夫です」とのこと。「生着への兆しが出て来ましたね」とのこと。明日からはモルヒネを減らして、あさってくらいには切ってしまおうと言っていた。粘膜障害が減っているので大丈夫との判断かも。
ゆきのイヤイヤ、コワイーには参った。なんとか心をリラックスさせてやりたいのだが・・・

●Day 13  by お父さん

16:50頃病院へ。お母さんによれば、今日は、午前中は機嫌がよかったらしい。お着がえも体拭きもできたらしい。体重も計ったのかな。着いたときは、16時の薬を飲んで機嫌悪い状態。昨日よりはスッキリしたように見える。イヤイヤ度も下がったように感じる。
歯磨きが終わっていないので、ムリヤリやる。手を払いのける勢いで、ゆきに顔をバシバシ叩かれた。メガネがずれる。それでもしかたないので、とにかくイソジンを綿棒に含ませて歯磨きをする。暴れたが、泣く時口を開けるので、そのときに(歯ブラシを)つっこむ。ゆきは更に怒るが、キレイになるまでやる。結局すっきりしたのか、終わってからしばらくすると落着いた様子。
そういえばピンクのタオルでなくて、白のタオルケットで落着いている。少しは平常心になってきたのかな。18時ごろ、オムツ交換をしようと思い、GVHDの痒み止めの軟膏を足に塗ってやると気持ちよさそうにしているので、タオルケットを半身はがしてオムツを換える。ゆきは嫌がらずにやらせてくれる。チャンスと思い、パジャマを着がえさせる。「おっきしようか」と声をかけて起こしてやる。イヤがらない。よしよし。着がえて、アイスノンをしていないので、枕の代わりにピンクタオルを敷いてやる。そこへゴロリンさせる。タオルケットを掛けてやると、手も入れて落着いた様子。血圧、体温、聴診もスムーズだ。少しイヤがったけど。
その後は吸入ポンプを指差して「しゅー!」とやりたそうに怒り出したが、痒み止めの薬のチューブを渡してやると自分で塗りだして気がそれた。「痒いところはどこ?」と聞くと、友紀が次々と掻いて見せるので、順に塗ってやる。すり込むと目を閉じている。気持ちいいようだ。しばらく友紀自身も塗っていたが、左手の甲がベタベタ塗りすぎになったけど、チューブのふたを持ったまま寝てしまった。ぐっすり、いびきをかいている。
19:00頃部屋を出る。丁度、ふうちゃんも寝たところでMさんに東戸塚まで車で送ってもらう。先生の話で盛り上がる。「T先生いい味出してますよね。」「I先生はクールですからねぇ。」など。ふうちゃんパパは「T先生とは一回飲みに行きたいですね。」と言っていた。I先生が夏休みなので今週はT先生がふうちゃん担当なのだ。
友紀の白血球は375まで上がったとのこと。アルブミンも改善が見られ、血小板は4万、ヘモグロビンは9.6と低いけれどもめちゃくちゃ低いほどでなく、念のため輸血となっているが、先生は「G-CSFも使わずに2週間でここまで立ち上がるのは早いです。」と言っていた。「後はGVHDの予防対処が重要となりますね」とのこと。明日はマルクだ友紀がんばれ。

●Day 14  by お父さん

夏ちゃんが昨夜から38℃台の発熱のため今日は保育園お休み。蒼ちゃんもせきがあるので二人を病院へ。そのためお母さんは友紀のところへは行けず、私が早めに行くことにする。高知のおばあちゃんが来てくれる日で、綾乃とももちゃんはNHKへ行ってから名古屋へ帰った。(おかあさんと一緒はももちゃんうまく収録されたかな)
15:30頃友紀のところへ。割と落ち着いた感じ。つまらなそうにビデオを見ている。昼の看護婦さんに聞くと朝のお着替え、座浴(タライ)、体重測定も機嫌よくやらせてくれたらしい。ただ、その後、マルクがあったので機嫌悪くなったそう。
マルクで押さえた時に、おしりの乾燥した皮膚がピッっと少し裂けたらしく出血ありとのことで軟膏を塗っている。昼過ぎに39℃台の熱があり解熱剤を使ったそう。利尿剤も14:30頃入ったようで、まだ出るかもとオムツを替える。60gくらいだった。熱も下がったようだ。
試しにパズルで遊びを誘ってみる。友紀は「いやー!」と言っていたが、片付けようとすると怒る。「起っきして遊ぶ?」と聞いてみたら、自分で起き上がった。「こあらー」、「あひるー」、「かにさんー」とパズルを入れて少し遊ぶ。久しぶりに遊ぶ姿を見た。嬉しい。
座っていると隣のふうちゃんの部屋のテレビが気になるようで、16:00からの一連のこども番組(NHK)に見入っているので、ピングービデオを止めてみる。友紀、怒らない。同じ番組のテレビ2台を見比べながら見ている。
歌で”きつねのコンピュータ”をやっていて、じっと見ている。最後のコンピュータが壊れて「モン、モン、モン、モン、・・・」というところを、友紀、声に出して真似する。少し笑う。いい感じだ。舞ちゃんの卵焼きも楽しそうに見ている。虫まるQはつまらないのか「ピングー」と言うのでビデオにする。この間に薬を飲ませる。「にがいー」と怒る。ファンギゾンは手を払いのけるが何とか飲んでくれた。起きて座っている間に歯磨き(綿棒)を済ませる。
18:00を過ぎたのでパジャマにする。着替えを嫌がるがひどくは抵抗しない「落ち着いてね」と声をかけながら着替えさせる。ついでにオムツ交換で横にさせる。丁度、準夜の看護婦さんがきてお尻がひどいので保護用に軟膏のついたガーゼみたいなシップ状の物を持ってくる。お尻に張ってオムツをする。最初、うつ伏せか横にさせようとしたら、マルクと思ったのか、友紀、ものすごく恐そうな感じで怒ったので、少し立っちさせるようにして張ってもらう。さっさとズボンをはかせタオルケットをかけると落ち着いた。
氷枕はもうとけていたが36.8℃だったのでそのままにしておく。「アイスノンにする?」と聞くと嫌がるので。そして、やっとウンチがでる!粘液みたいなのだがたくさん出た。何日目かね。あまり痛がらずおならのような音で出た。後は、ゆっくり過ごす。19:00頃眠そうになり、15分くらいで入眠。ぐっすり寝てくれそうな感じだ。オヤスミ。
マルクの結果は、細胞数は2000でDay14としては立派な値とのこと。赤血球系の立ち上がりがよいらしい。末梢血にも網赤血球が現れているとのこと。白血球は300と少し足踏みしているが、「まあ、こんなもんでしょう」と先生は言っていた。CRPも1.9と下がってきている。今日午後の発熱は輸血のせいかもしれないとのこと。キメリズム解析に出したといっていたので生着しつつある結果が出ることを願う。

友紀野のタンポポ畑
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