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2005年09月19日

きょうだい支援

昨日の読売新聞に「障害児のきょうだい支援 親を独占され、寂しい思い…」という記事が出ていました。障害や難病を抱えるこどものきょうだいへの支援の紹介です。

ゆきが入院・闘病しているとき、お兄ちゃんは幼稚園でしたし、夏ちゃんはまだ8ヶ月の赤ちゃんのころでした。送り迎え一つにしても、面会時間、ゆきちゃんの様子がどうしても優先してしまって、時間のやりくりは大変でした。お母さんが日記に「体が二つあればいいのに」と書いてます。病棟の外の廊下で、同じ状況のきょうだい達が、お絵かきやゲームボーイで遊んでいました。中には我慢できなくて泣き出してしまう子もいて、通りかかった看護婦さんたちがビデオを見せてくれたりしていました。

こういう状況を解決したいという思いはあっても、直面していることに必死で、なかなか個人で手が回らないというのが実感です。結局、そのしわ寄せは、きょうだい達に向かいます。こういう時、サポートを受けられると本当に助かります。

何もかも自分達で頑張ってやるというのは、土台無理な話だと思うのです。長期になればなるほどなおさらで、体力も精神力も追い込まれてしまいます。残念ながら、同じ立場になってみないと気づかない、理解できないというのがつらいところですが、だからこそ、こういったきょうだい支援の活動は意味があると思います。自分も何かお手伝いできないかと改めて思う次第です。

投稿者 ゆきの父 : 21:56 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年09月03日

こうちゃんの旅立ち

肝芽腫と闘ってきたこうちゃんが旅立ちました。

5年間の闘い。ゆきと同じ病棟にいたこうちゃん。その後は、同じ頃入院していた他のご家族から、様子を伝え聞いていました。落ち着いたら、お花見やお食事会しようね、と言っていたけれど、叶いませんでした。

こうちゃんのパパもママもとても明るい前向きな方です。「肝芽腫の会」を立ち上げて、同じ病と闘っている方々と共に頑張っておられました。

お別れの会に伺いました。こうちゃんのお顔を拝見しました。とても柔らかなやさしいお顔でした。パパが、「亡くなったときは痛みで苦しい顔でしたが、だんだんやさしい顔になってきました。苦しみから開放されたんだと思います」とおっしゃっていました。気丈に話してくださるパパとママを見ていると、まずはしばらくはゆっくり休んでいただきたいと願います。

献花台の手前に、こうちゃんの宝物がいっぱい飾ってありました。絵本、図鑑、クレヨン、絵の具、ビデオ、ブロック、電車、、、そして、アルバム。時間の許す限り、触れてきました。こうちゃんが握った絵筆を握ってきました。本を撫ぜてきました。今でも溢れる涙を抑えられません。

旅立ったこどもが一人寂しくしてないか、どこか痛いとこはないか、痒いとこないか、苦しくはないか、お腹を空かしてないか、、、とても心配で不安だと思うのです。逃避や否定、後悔があるかと思えば、できることはやったと言い聞かせてみたり、ただただボロボロ泣いたり、なんでもない些細な一言で心が揺さぶられてしまうのではないかと思うのです。

こうちゃん、お空にはお友達がたくさんいるよ。楽しく過ごしてね。うちのゆきはタンポポ持ってるのが目印。探してみてね。

投稿者 ゆきの父 : 18:01 | コメント (0) | トラックバック (0)