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2007年05月20日
伝えたいこと
先週金曜日に、家族揃って「live image 6 six」というコンサートに出かけてきました。「image」シリーズに収録されている音楽は、映画やドラマ、ドキュメンタリー、CMなどでたくさん使われてるので聞いたことある方も多いと思います。今回のライブも、加古隆/小松亮太/ゴンチチ/葉加瀬太郎/羽毛田丈史/古澤巌/松谷卓/ジェイク・シマブクロとそうそうたる顔合わせです。
本格的なコンサートに出かけるというのも久しぶりですが、家族揃ってってのは初めて。こども達が音楽を興味を持って聴けるようになってきて実現しました。夏ちゃんもお兄ちゃんもラストはスタンディングで拍手して、楽しめたようです。
ミュージシャンそれぞれ個性的で、演奏の合間のおしゃべりもユニーク。やはり人を惹きつけるものがあります。特に今回初参加のジェイク・シマブクロのウクレレは本当にすごい。ウクレレという楽器があれ程までに表現力を持っていることを初めて知りました。葉加瀬太郎が「憧れの人だ」と称する古澤巌も今回初参加で、メロウさとダイナミックさを併せ持つ大人な音色のバイオリンでした。
自分が楽器をやってきたこともあって、こども達には何か楽器をやってほしいなぁと思うのですが、夏ちゃんはピアノに通ってはいてもバトンの方が楽しそうですな。お兄ちゃんはバスケット部に入ることにしたようです。体を使った表現を追いかけるならば、それはそれで、人を惹きつける程になってもらいたいものです。
先日、『下流志向(内田 樹著、講談社)』を読んだのですが、学ばないこども達や、働かない人たちが生み出されてきた背景を独特の視点で語っています。「消費者になってしまった」というのが主題で、なるほどそういう捉え方ができるのかと少々ショックを受けました。この本で指摘していることに対処していくためには、文化教育から立ち戻らないとと思わせる一冊です。
今読んでいるのは、『17歳のための 世界と日本の見方(松岡 正剛著、春秋社)』です。人間文化の講義を本にまとめたものですが、非常に分かりやすく人間と文化の比較、発展してきた背景を語っています。特に、ヨーロッパ文化、キリスト教文化、日本の文化についての生い立ち、連関、根ざす考え方が整理されます。私自身もそうだったのですが、歴史・文化・宗教をきちんと学習したことがないので、改めて触れると、自分に流れる文化のDNAや、海外の人たちとコミュニケーションする時に感じるモヤモヤしたものが何となく理由が分かるような気がしてきます。
お兄ちゃんの学校で、父親のための聖書勉強会(ヨゼフ会)があるというので、これから反抗期を迎える男の子をもつ親として、学校との関わりを持っておこうと思い入会しました。月1回、顧問の先生から講義を受けて、夜は懇親会という親父たちのサークルです。この顧問の先生がまた強烈で、日本を変えるには教育からだ、と明言しておられます。聖書の勉強が半分、時事ネタが半分、というスタイルですが、父親・母親、教育、社会、文化について、示唆に富む話が多く刺激になります。
その先生からの紹介で、今読んでいるのが『おじいちゃん戦争のことを教えて(中條 高徳著、小学館文庫)』です。戦後の教育があまりにも自虐的になりすぎていること、事実が何で、何が悪くて、何が良かったか、何を反省し、どうしていくか、をきちんと整理して教育していないこと、が読み取れる本です。
国際的な仕事なり、音楽なり、演劇なりでコミュニケーションを取っていこうと思うと、きちんと物事を整理して捉えて、フェアに判断し進むことが大切だと感じます。美しいものを美しいと感じられるように、想像することができるように、もののあわれを感じられるように、こども達に伝えていきたいものです。
投稿者 ゆきの父 : 15:28 | コメント (0) | トラックバック (0)