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2008年10月12日

巡礼(2日目)

2日目は、旅館を朝8:00出発し、萩のキリシタン殉教地、記念公園へ。

冬の萩は、雪が降るそうで、殉教のエピソードも多々、雪の中にうずもれて亡くなって行った女性の話や、こどもをお菓子で誘惑して“転ぶ”よう仕向けたり、そうされても「天国の方がもっと美味しいものがある」と言ってやはり殉教したこども達の話など、朝からとても重たい気持ちになりました。
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この記念公園には、殉教者の墓碑もたくさんあるのですが、先生の説明では、墓碑に使われている石は拷問に使った石らしいとのことで、直視するのが躊躇われるほどの歴史の重さを感じます。さすがに写真を撮れませんでした。この後は、萩カトリック教会へ移動しお祈り。短い間でしたが少し気持ちが落ち着きました。

そして、ここからはまた日本の歴史文化に触れるコースへ。

まず、松下村塾の見学と、松蔭神社へお参り。そして、吉田松陰歴史館を見学。ヨゼフ会の先生ご自身も、殉教地に行ったり、教会で祈ったりして、その足ですぐ神社にくるというのも変わった巡礼になった、と自画自賛?でした。

松下村塾で学んだ人物を改めて見ると、歴史上の重要な方々であることに驚きます。自分が日本史・近代史をマジメに勉強してなかったのがバレバレです。3月に伊豆下田に行ったときに、吉田松陰が密航しようとして捕まった展示がありましたが、頭の中で具体的に繋がった感じです。

印象的だったのは、「書物は乱読読み捨てるのでなく、肝心なところ、要点を書き取りながら読むものだ」というような意味合いの言葉があって、なるほどなぁと思った次第です。

この次は、武家屋敷近辺を散策し、高杉晋作木戸孝允の旧宅を見学しました。時間があれば、他の重要文化財もゆっくり見たかったですね。萩の町は、戦災にあっておらず、昔の建屋が残っている幸運に恵まれているのですね。それにしても、長州が輩出した歴史人物の多さには感心しきりです。

バスの中でお弁当を頂きながら、次に向かったのは秋芳洞です。自分が幼稚園か小学校入ったばかりの頃、一度来たことがあるのですが、もうかれこれ30云年前です。さすがにボンヤリとした記憶しかなく、逆に楽しみにしてました。大人になってから見ても物理的なスケールの大きさも、時間的スケールの長さも圧倒されます。

ヨゼフ会の先生曰く、生徒達の巡礼で、広島で原爆について学んだ後、ここへ連れてくると、「愚かな人間は一瞬で破壊しつくすが、自然は何万年もかけてこんな美しいものを創りあげる」と感想を漏らすとのこと。こども達の感性を大切にしたいものです。

秋芳洞を抜けた後は、秋吉台の展望台で、眺望を楽しみました。
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2日目も天気に恵まれて、すばらしい眺望です。朝の重い気分がここで晴れた気がしました。

そして、初日にも訪れた山口教会に向かい、そこでヨゼフ会のためのミサを執り行って頂きました。ミサはカンザス神父様という方で、ヨゼフ会の先生に洗礼を与えた神父様とのこと。元は四ツ谷の教会におられたそうで、NHK大河ドラマ『黄金の日々』でルイス・フロイス役を演じておられたこともあるそうです。

今回の巡礼は20名ほどの父親たちが参加しておりましたが、いわゆる信者は2名。ほとんどが始めての経験ですから、カンザス神父様は素人の私たちに配慮して、形式にこだわらず、わかりやすいミサをやっていただきました。お話の中身は、中学・高校の頃のこども達の可能性と父親の役割について。とても温かい気持ちになるお話でした。

ミサの後は、カンザス神父様がずっと活動なさっておられる、カンボジアなどへの支援活動について。特に地雷の除去活動や学校建設や教育者育成の支援など、熱く語っておられる姿が印象的で、とても82歳とは思えないエネルギー。自分も日々の仕事に忙しいなどとへばってる場合じゃないなぁと思わされました。

2日目はここまでで、この後、広島・呉へバス移動し、ホテルへ宿泊しました。

投稿者 ゆきの父 : 2008年10月12日 23:44

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