2005年08月01日
親族への提供
読売新聞8/1夕刊の医療欄に、厚生労働省研究班の報告が出ていました。親族への骨髄提供を4割の人が「断りにくかった」と答えたそうです。
白血病などを患う親族の治療のために、骨髄や末梢血幹細胞を提供した人への調査結果で、提供を断ることが「十分可能だった」が20%で、「断りにくい」「ほとんど不可能」が38%とのこと。断れない理由は、提供拒否による人間関係の悪化への心配や、患者の命を見捨てる罪悪感と分析されてます。
研究班は、「相談窓口や精神的ケアの充実が急務」と指摘しています。ドナー側にも全身麻酔の危険性やG-CSFの副作用などリスクがあるので、納得できる説明が必要と思います。
骨髄バンクの場合は、ドナーと患者の間に金銭の授受や争いなどが発生しないよう、互いのプライバシーを隠蔽しています。親族との間では、そうもいきません。いっそ金銭で解決の方が楽という辛い思いもあるかもしれません。
先日、別の記事で、着床前診断の是非を問う識者の意見が出ていました。その中に、骨髄移植の必要な自分のこどものために、HLAが一致する受精卵を選別して母体に戻し出産した例が国外で2例あるという報告が出ていました。「命の選別」「命の道具化」と強い批判の主張でした。
「ゆきの笑顔を取り戻すためなら神様にだって逆らってやる」とお母さんが記録に書いています。私もいまだにそう思っています。立場の違いといえばそれまでですが、あまりに議論がステレオタイプに感じます。ケースバイケースの柔らかい対応ができる仕掛け作りを望みます。
投稿者 ゆきの父 : 2005年08月01日 23:19
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