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2003年04月26日

主治医のT先生からのお返事

輸血用血液からの白血球除去の厚生労働省の方針について、友紀野の主治医のT先生にメールを書いたところ、すぐお返事をいただけました。

要点をまとめると;
・白血球除去輸血は、これまでは各病院、各担当医師に任されていた。
・白血病や悪性疾患の場合は、白血球除去は必須と考えられている。
・交通事故や外科手術における大出血の場合は、輸血時に白血球除去フィルタを通していると、救命が間に合わないことがある。
(無理に輸血速度を速めようとするとフィルター通過時に溶血が起こってしまうため)
とのことでした。

事故などで大出血した場合は、とにかく輸血することで救命できているケースも少なくないそうで、救命救急はとにかく時間の問題なので、必ずしも原則論が通用するとは限らないとのことでした。

今回の厚生労働省の方針は、輸血用血液の供給時点で、白血球除去したものを準備する態勢を整えようというものとのことで、そうすることで現場での負荷も少なくなって、非常に良いことだと思います、と先生は書いておられました。

ただし,これまで輸血時にフィルタを使わなかったところではコスト増になるので、全体的コストも増加すると考えられるそうです。そのコスト増が救命率を下げないことを祈るばかりです、とのことでした。

また、血液新法によると、来年には輸入血液製剤の使用率を下げるという絶対目標が設定されているそうで、例えば、ガンマグロブリン製剤は自給を目指すそうです。これによって、血液製剤の感染という点での安全性は高まるけれども、一方で、品質という点では若干劣る場合もあるとのことでした。従って、必ずしも、患者にとってトータルのメリットがあるかどうかは分からないというのが先生のコメントでした。例えば、友紀野が移植のときにたくさん使った、サイトメガロウィルス高力価製剤は輸入製剤の方が高い力価があるそうです。

お忙しい中、変わらず丁寧な説明を頂いてとても嬉しく思いました。お返事は土曜の夜中だったのですが、「今日も新患が入院し、帰ってきたばかりです」とのことでした。子供たちのために今日も尽くしておられる姿に頭が下がります。(父)

投稿者 ゆきの父 : 2003年04月26日 00:00

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