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2002年11月10日

生存率

先週、TBSで小児がんと闘う子供たちの番組があったことを書いた。その番組のことを友紀野の主治医の先生とメールでお話をしたら、先生もご覧になっていた。番組に出ていた患者さんの一人が先生の受け持ちの患者さんだったそうで、その回復ぶりに先生も喜んでおられた。

先生はこの半年くらい、小児の血液疾患の骨髄移植治療成績について日本国内のデータを網羅的に調査なさっていたとのこと。年内にも造血細胞移植学会から報告書として公表されるらしい。今後の治療方針を選択する上での客観的な指針として活用されることが期待される。

先生のお話では、小児の急性リンパ性白血病や急性骨髄性白血病の生存率は8割を超えているらしい。近年は9割近くになっているそうだ。しかも、必ずしも移植を必要としない治療方法がとられているようで、30年前には1割にも満たなかった治療成績から比べれば本当に目を見張るものがあるとのこと。

一方で予後不良因子のある場合や乳児白血病、MDSや友紀野のJMMLなどは、いまだに治療法としては移植法しかないのが実情で、その治療成績もかならずしもよくはないとおっしゃっていた。

友紀野が移植するときには、こども医療センターでの成績の説明しかなかったが、先生が今回調べたデータではJMMLの骨髄バンクからの移植の成績として1/3しか助かっていないという結果だったそうだ。

先日の番組では白血病が治るということが強調されていたけれど、まだまだ条件が厳しいというのが現実だ。移植しか治療方法が無い場合でも、必ずしも移植すれば助かるわけではない。生存率1/3ということは、3人に2人は亡くなっているということ。移植という治療方法の限界を感じてしまう。

慢性骨髄性白血病に対するグリベックのように分子標的による薬が他のがんにも開発されつつあると聞いている。はやくこの薬を飲めば治りますよというような世界になってほしい。そうすれば移植という過酷な治療法を選択せずにすむのだから。(父)

投稿者 ゆきの父 : 2002年11月10日 00:00

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