絵本

友紀野は絵本を読んでもらうのが大好きでした。お父さんお母さんだけじゃなく、看護婦さんにもよく読んでもらっていました。友紀野が大好きだった絵本をご紹介します。

おとうさんとさんぽ
にしかわおさむ作/画
東京 教育画劇 1989
32p 25cm×21cm (スピカみんなのえほん6)
ISBN4-905699-90-0 \1,200
天気のよいある日、お父さんと森の向こうまでさんぽに出かけます。途中で大きな犬やいたずら好きのスカンク、熊が出てきて通せんぼ。でもお父さんと一緒だから大丈夫。
だんごむし そらを とぶ
松岡達英 作
東京 小学館 2000
30p 24cm×28cm
ISBN4-09-727107-5 \1,500
だんごむし君はトンボの羽を手に入れて空飛ぶマシンを作りました。そのマシンで憧れの空へ冒険に出かけます。
友紀野はこの絵本が特に好きでした。「だんごむしー」と言っていつもリクエストしていました。移植のときも無菌室に持ち込んでいました。とても好きだったので、棺の中に一緒に入れてあげました。今でも天国で読んでいるかもしれません。
おおきなカエル ティダリク
−オーストラリア アボリジニ・ガナイ族のお話−
加藤チャコ 再話/絵
東京 福音館書店 2000
31p 19cm×27cm (こどものとも534号)
\380
ティダリクは川や池の水という水を全部飲み干してしまった。水がなくなって困った動物たちが何とかしてティダリクを笑わせて水を吐き出させようとします。
友紀野はティダリクを笑わせようとする動物たちのまねをして喜んでいました。特にコアラの親子の百面相で「のーびてー、つぶれてー」というのが好きでよく真似していました。
どろんこハリー
ジーン・ジオン文 マーガレット・ブロイ・グレアム絵 わたなべしげお訳
東京 福音館書店 1964
32p 31cm×22cm (世界傑作絵本シリーズ・アメリカの絵本)
ISBN4-8340-0020-6 \1,100
ハリーは黒いぶちのある白い犬です。でもお風呂が嫌いでうちを飛び出してしまいます。たくさん遊んで汚れてまるで白いぶちのある黒い犬のようになってしまいます。おうちに帰ってきてもハリーだと分かってもらえるでしょうか。
友紀野は移植後、白血球が立ち上がるまでの辛い時期は絵本も読めませんでしたが、痛み止め(モルヒネ)が効いて、「どこんこ、は、りー、はりーよむ」と言ってくれたとき、とても嬉しかったのを思い出します。
どんなに きみがすきだか あててごらん
サム・マクブラットニィ文 アニタ・ジェラーム絵 小川仁央訳
東京 評論社 1995
32p 25cm×22cm
ISBN4-566-00341-8 \1,300
ちびウサギはでかウサギに「どんなに君が好きだか当ててごらん」といいます。でかウサギとちびウサギは、どんなにかというのを一生懸命表現しあいます。
友紀野は、でかウサギが「こーんなに」というところを真似して、両手をいっぱい広げて見せてくれました。
ねずみくんのチョッキ
なかえよしを作 上野紀子絵
東京 ポプラ社 1974
32p 25cm×21cm (絵本のひろば 5)
ISBN4-591-00465-1 \773
ねずみくんはお母さんにチョッキを編んでもらいました。そのチョッキを「ちょっと貸してよ、似合うかな」とお猿さんやオットセイ、ライオンさんたちが着ていきます。そして最後には象さんまで…。チョッキはどうなっちゃうんでしょう。
りんごがたべたい ねずみくん
なかえよしを作 上野紀子絵
東京 ポプラ社 1975
32p 25cm×22cm (ねずみくんの絵本 2)
ISBN4-591-00473-2 \1,000
いろいろな動物たちがりんごを食べています。ねずみくんもりんごがたべたいけれど、手が届きません。さてどうしたでしょうか。
この絵本は病院の外来の待合室においてありました。お母さんと一緒に待っているときに読んで友紀野は気に入ったようです。
ねずみくんとホットケーキ
なかえよしを作 上野紀子絵
東京 ポプラ社 2000
32p 25cm×22cm (ねずみくんの絵本 14)
ISBN4-591-06558-8 \1,000
ねずみくんのお友達、みみちゃんがホットケーキを焼いてくれます。うさぎさんや、お猿さん、オットセイさんたちも一緒にいっていろいろ注文をします。さて、みみちゃんはどんなホットケーキを焼いてくれるのでしょう。
友紀野はこのねずみくんシリーズが好きでした。外泊した時もこの絵本を読んでいました。
はっけんずかん「む し」
海野和男監修 中村みつを絵
東京 学習研究社(学研) 1998
34p 27cm×22cm (はっけんずかんシリーズ 1)
ISBN4-05-201019-1 \1,880
さまざまな虫の生態が分かるように、それぞれのページに窓のようにめくって絵が出てくるような仕掛けがしてある図鑑です。
この図鑑、病院で面会時間が終わってバイバイをしなくちゃいけない頃になると、友紀野に「はっけん、ずかんー」といって読んで欲しいってよくせがまれました。この本も、棺の中に一緒にいれてあげました。
もけら もけら
山下洋輔文 元永定正絵 中辻悦子構成
東京 福音館書店 1990
32p 25cm×24cm
ISBN4-8340-0402-3 \1,100
ジャズピアニストの山下洋輔の文による絵本です。出てくる言葉は、「もけらもけら」「でけでけ」「ころ めか」「ずばらば」など、とってもユニークなものです。不思議なリズム感があって楽しい絵本です。読む人によって、調子がいろいろ変わるのが面白いです。看護婦さんたちはこの絵本を読むのは苦労?してました。
もこ もこもこ
谷川俊太郎作 元永定正絵
東京 文研出版 2000
29p 29cm×23cm
ISBN4-580-81140-2 \1,243
何もないところから、「もこ」っと盛り上がって、それが大きくなっていろいろな表情を見せてくれます。
友紀野は調子がいいときには、この絵本を読んで、一緒に「もこっ」「にょきっ」と言って喜んで読んでいました。

友紀野のタンポポ畑
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